「日米野球、侍ジャパン７－６ＭＬＢオールスター」（９日、東京ドーム）

　勝利目前の九回２死。２点リードを守れずに逆転負け。初戦を落としたＭＬＢオールスター・松井一塁コーチは、あ然とした表情でしばらくベンチから動かなかった。両チーム合わせて４本塁打が飛び交った一戦に「野球の面白さを皆さん、堪能されたんじゃないでしょうか」と悔しさをのみ込み、冷静に振り返った。

　破壊力のある打線を前面に押し出すＭＬＢ選抜は３本塁打を放った。三回に２２歳の新鋭ロサリオが打線に火を付けた。岸のチェンジアップを振り抜き、左翼席中段へたたき込んだ。

　「素晴らしいファンで満員になっている球場で、このような瞬間を経験できて幸運に思う」。打線の勢いはさらに加速した。五回１死一、二塁では、サンタナが成田の直球をフルスイング。メジャー通算１９８発の大砲が、弾丸ライナーで左翼席中段へ突き刺した。

　さらに前夜の巨人戦で東京ドームの天井に当てる二塁打を放ったソトが六回、左翼ポール際へ２ラン。「今はどのようなピッチャーか、見極めているところだ」とまさかの敗戦にも次戦を見据えた。

　柳田のサヨナラアーチを松井コーチは「パワーがあるよね」と称賛。長打力なら負けないＭＬＢ軍団。２戦目は打ち勝つ。