岡本が侍初弾「打ち返せた」豪快!バックスクリーン一直線 不振でも起用に応えた
「日米野球、侍ジャパン6-5MLBオールスター」(14日、ナゴヤドーム)
侍ジャパンの岡本和真内野手(22)が待望の一発だ。0-2の二回に中越えへ1号ソロ。第3戦まで11打数1安打と結果を出せず、第4戦は出番さえもなかった若き主砲はこの一振りで目を覚ますと、七回には猛攻の口火を切る一打を放ち、勝利に貢献。5-5の八回には甲斐拓也捕手(26)が決勝二塁打を放った。この勝利で侍ジャパンは対戦成績を4勝1敗とし、2014年に続き2大会連続での勝ち越しを決めた。
眠れる若き大砲が、ついに目を覚ました。バックスクリーンへ一直線に伸びる打球は、まさしくアーチストのものだ。岡本が13打席目にして待望の侍ジャパン初本塁打。今春キャンプで指導を受けたMLB選抜・松井ベースコーチにも成長を披露する一発に「目の前で打つことができたので、素直にうれしい気持ちです」と喜んだ。
2点を先制された直後の二回先頭で、ゲラの真ん中142キロを完璧に捉えた。「力負けせず打ち返せて良かった」と自賛する中越えソロ。チームメートと満面の笑みでハイタッチを繰り返した。
第3戦まで11打数1安打で、第4戦は出番なし。トンネルから抜け出せた一因は、連日の早出練習だ。遠回りに出ていたバットが、体の近くを通るように修正。七回は先頭で外角低めの変化球を巧みに右前に運び、同点劇の口火を切った。「ホームランもヒットも引っ張るのではなく、素直に打ち返せた。打てていない中でも試合に出してもらって、上向いてきているのかな」と手応えを口にした。
東京五輪の主砲候補に期待される22歳。松井コーチも「もともとセンターにいい打球がいっていた。『ナイスバッティング』と声をかけました」と認めた。メジャー相手の豪快弾を含むマルチ安打。侍ジャパンの未来をも明るく照らし出す、若武者の活躍だった。