巨人・内海、FA炭谷の人的補償で西武移籍 阿部落胆「最後に組めず残念」
衝撃が走った。巨人は20日、FAで獲得した炭谷銀仁朗捕手(31)の人的補償として、西武に内海哲也投手(36)が移籍すると発表した。2003年度ドラフト自由枠で入団後、巨人一筋15年のベテランの流出に阿部らチームメートらは落胆の表情を浮かべた。
プロテクトしていなかったとはいえ、内海の流出劇は巨人にとっても想定外だった。西武から連絡が入ったこの日、球団事務所に本人を呼び移籍を通達。内海は目を潤ませて聞いていたという。
球団を通じ「ジャイアンツでの15年間は最高の思い出です。チームメートに感謝の思いしかありません。ジャイアンツで培った全てを生かし、新しいチームでも気持ちを新たに頑張ります」とコメントした。
在籍15年間で通算133勝。6度のリーグ制覇に貢献し、12年にはMVPを受賞したリーダー的存在のベテラン左腕流出のダメージは計り知れない。4年ぶりに捕手へ復帰する阿部は「最後にバッテリーを組めなくて残念。厳しい世界と改めて感じた」と落胆の色を隠せない。野球へ取り組む姿勢を参考にしていた山口は「何というか…。お世話になったので、さみしい」と残念そうに話した。
背景には先発陣の充実があった。今季メルセデスや今村が独り立ち。期待の若手左腕、大江もローテ入りの可能性は十分で、内海の優先順位を下げざるを得なかった。大塚球団副代表は「全体の編成を考えてのプロテクト。まさかと思った」と本音を吐露。過去には江藤、工藤ら大物ベテランの流出があった巨人にとって、久々にショックな移籍劇となった。