巨人・原監督、V奪回へ若手に期待 内海、長野の抜けた穴「揚々と狙え」

 巨人の原辰徳監督(60)が8日、客員教授を務める千葉県勝浦市の国際武道大で「スポーツ戦略論2」の講義を行った。FAの人的補償で長野、内海が流出したことに無念さをにじませながらも、若手の白熱したレギュラー争いを期待した。

 想定外の生え抜きスターの流出にショックを受けながらも、原監督は必死に前を向いた。講義中、FA戦略についての質問を受けると「さみしさはある。2人を守ることはできなかった。しかし、彼らは評価された。野球人として2人にエールを送る気持ちは変わらない」。申し訳なさそうに話しながらもチームを去る2人には応援メッセージを送った。

 通算133勝で最多勝2度の左腕と、球団3人目の9年連続100安打の右打者。実績十分の選手2人が抜けるが、V奪回への強い思いは揺るぎない。「勝負の世界は足し算、引き算がある。その中でどういう結果を残すか」と原監督。丸、炭谷の獲得でプラスになった戦力で戦い抜く覚悟はできている。

 未来のある若手を厚くプロテクトした今FA。ベテラン両雄が抜けた穴を埋めるべく、レギュラー獲りへ飢えた若手のポジション奪取を切に願った。

 「いいように考えると平均年齢が下がったということでしょ。狙う選手たちが揚々としてほしい」

 丸の人的補償による長野の広島移籍で、開幕へのチーム編成は完了した。「戦力は整った。非常にフレッシュな心境の中で、また勝負の世界にどっぷりつかってね、勝負に挑んでいくということの思いが強い」。気持ちを切り替えた新指揮官は、この戦力でV奪回へまっしぐらに突き進む。

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