楽天新人10選手、震災被災地を訪問 ドラ1辰巳「勇気や元気を与えられるように」
楽天の新人10選手が15日、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県名取市閖上地区にある閖上小中学校を訪問した。同校は閖上小と閖上中が被災したため、昨年4月に小中一貫校として開校した。
ドラフト1位・辰己涼介外野手(22)=立命大=ら新人選手は、八森伸校長から震災時の状況を説明され、同校内の資料室にある旧閖上中の校舎にあった地震発生時刻の午後2時46分で止まった時計などの展示品を見学。その後は隣接する慰霊碑に献花し、旧閖上中の生徒14人を含む犠牲者に手を合わせた。
名取市は震災で911人が命を落とし、閖上地区では750人が犠牲に。現在も40人が行方不明となっている。辰己は「自分がもし被災していたらと考えると、野球ができている今の環境に感謝しないといけない」と神妙な面持ちで話した。
自身は神戸市出身で95年の阪神・淡路大震災の翌年に生まれだが「仮設住宅で生活していた方も見てきた。何かの縁があって東北のチームに入団することになった。勇気や元気を与えられるように頑張りたい」と、震災の爪痕が残る被災地に希望の灯となる活躍を誓っていた。