ロッテ・荻野に2つの秘密兵器 新シーズンへ着々と準備
ロッテ・荻野貴司外野手(33)が21日、ロッテ浦和球場での自主トレを公開した。
荻野の両手には異様に短いバットが握られていた。
長さは76センチだ。昨年使ったのは85センチで、約10センチ短い。重さは変わらず約900グラム。メーカーへお願いしての特注だという。
「握った感じが使いやすい。グリップエンドの感覚を使いたいし、インパクト(の瞬間で)で力が入る」
フリー打撃では小気味のいい打球音を響かせた。ゲームで使うかどうかは未定だが、荻野にとっては頼もしい武器だ。
昨季は開幕から「不動の1番」としてチームを引っ張った。だが、7月9日の西武戦(メットライフD)でスイングした際に投球を受けて途中交代。診察結果は「右手第二指基節骨骨折」(人さし指)で全治2カ月。そのまま戦線離脱した。
本人、チームにも痛かった。初の球宴出場も辞退した。
残った成績は78試合で打率・287、25打点、2本塁打、20盗塁だった。
今季の目標は「1年間を通して働く」。プロ入り以来、ケガに泣かされてきたが、1昨年は103試合に出場した実績がある。26盗塁(自己最多)をマークして、盗塁成功率・897は12球団最高だった。
「出塁率を上げたい。四球も取れるところで取りたい。(昨季13)出塁率を3割8分から4割くらいを目指したい」
昨年末から骨の強化のために「煮干し」を積極手に取っている。「チンするとパリパリになっておいしい」。
「走ることができる。去年よりもはしりに関してはいい感じがする」。ケガのリハビリ中、ランニングをメーンにしたことが功を奏している。荻野、「不動の1番」をシーズン通してやり抜く下地はできた。