巨人・菅野智之投手（２９）が２７日、キャンプ中の投手キャプテンに今村信貴投手（２４）を任命した。宮本投手総合コーチから人選を一任されていたというエース。昨季６勝と成長曲線を描く左腕の任命理由を「人の前に立って話をしたりとか、何か行動を起こすタイプではないので、そういった意味では適任かな」と説明した。

　殻を破ってほしい。エースの切実な思いがにじみ出ていた。「初めてこういう役割をやると思うので、覚悟を決めてね」とし「やっぱり言いたくないこともありますし、これを言ったら『お前はどうなの？』と思われたりもすると思う。でも『それは必要なことであって、そういうの（役割）を自ら避けていたら、チームのためにならないんだよ』という話はしようと思います。言うことによってチームのためになるし、自分のためにもなる」と話す言葉に熱がこもった。

　今村自身の“資質”にも注目する。「彼はすごく考えていますよ。『こいつ、こんなこと考えているんだ』とか。すごく伸びしろというのを感じましたね。配球に関しても、チームに関しても見えているなというのは感じました」。役割を託せる人材であることを強調した。

　キャプテンである以上、自分だけ、というわけにはいかない。「負担になるようなら、もういいよと言おうと思います」と気遣いつつ「その中で見えてくるものもあると思いますし、自分の中で模索してほしいなと思いますね」と期待を寄せていた。