智弁和歌山・高嶋名誉監督 勇退パーティーで指導者の心得説く
監督として歴代最多の甲子園春夏68勝を誇り、昨年8月末に勇退した智弁和歌山・高嶋仁名誉監督(72)の功労をたたえる「高嶋仁先生を囲む会」が10日、大阪市内で開かれ、発起人の明徳義塾・馬淵史郎監督(63)、大阪桐蔭・西谷浩一監督(49)のほか星稜・山下智茂名誉監督(73)ら野球関係者総勢292人が出席した。
満員の会場であいさつに立った高嶋氏は「48年間の指導者人生で、多くの人に助けられた。今は指導者も大変な時代だが、感謝の心を持つことが大事。選手を怒る前に、自分の選手時代を振り返ってみてください。そんなに大したことなかったでしょう。その(謙虚な)気持ちを持って指導していってください」と説いた。
4月からは、岡山市内にある環太平洋大の特任教授を務めることも発表。野球指導者を目指す学生を対象に月1回、講義をするという。「今までの指導経験を話そうと思っている」と意気込みをみせた。
発起人代表の馬淵監督は「高嶋さんとは甲子園で対戦したが、勝利への執念は素晴らしかった」と振り返り、山下氏も1977年夏の甲子園1回戦で智弁学園時代の高嶋氏と対戦したことを振り返り「考察力が鋭かった」などとたたえた。