日本ハム・王柏融 初打席初H鮮烈デビュー“4割男”の実力を示す 栗山監督も絶賛
「日本ハム紅白戦、紅組0-0白組」(9日、スコッツデール)
日本ハムの新助っ人・王柏融外野手(25)=前ラミゴ=が9日(日本時間10日)、加入後初実戦となる紅白戦に紅組の「3番・左翼」で先発出場。台湾の4割打者は1打席目に西村天裕投手(25)の直球を左翼線へ運び、初打席初安打の鮮烈デビューを飾った。
変化球2球で追い込まれた後、王柏融はスイッチを入れた。極限まで集中力を高めてボール球を見極め、際どいコースはファウルで粘る。待望の瞬間は5球目だ。甘く入ってきた西村の直球をバットの芯で捉えると、打球は左翼線の芝を転々。「すごく興奮した」。初打席初安打で“4割男”の実力を示した。
「急に聞こえてきたけど気持ちが楽になった」。紅組のメンバーが集う一塁ベンチからは、中国語で激励を意味する「加油(ジャーヨウ)」の声援。三回無死の場面で迎えた2打席目は宮台から四球を奪い、4番・清宮の中前打を呼び込んだ。
栗山監督は勝負球の5球目をファウルにせず、フェアグラウンドにはじき返した技術を「これが4割以上打つ打者の形なんだなと思った」と絶賛した。“台湾の大王”と称される王柏融は、台湾プロ野球(CPBL)で2年連続打率4割をマーク。17年には同球界史上初の三冠王を達成した最強打者で、その実力を疑う余地はない。
11日(日本時間12日)の練習試合・韓国NCダイノス戦も出場する見通し。期待を一身に背負う男は「健康が第一。紅白戦で見つけた課題をクリアしていきたい。今までと変えずにやっていく」と静かに闘志を燃やした。