中日・松坂、事実上開幕アウト ノースロー2週間…重すぎるファンサービスの代償
「中日春季キャンプ」(13日、北谷)
右肩に違和感を訴えている中日・松坂大輔投手(38)の「ノースロー」期間が「2週間」だったことが13日、関係者への取材で分かった。12日に沖縄県内の病院で検査を受け、球団は炎症が治まるまでしばらくの間、ノースロー調整と発表していた。2週間投げず、一から肩を作り直すことになり、開幕は完全に間に合わない状況となった。
開幕ローテーション入りに黄信号どころか、赤信号がともってしまった。ファンに右腕を引っ張られたことから右肩の炎症が発覚した松坂。今後について西山球団代表はこの日、「まだ分かりません。14日に与田監督と松坂選手が話して決めます。未定です」と説明した。第3クール初日となる14日に与田監督と松坂が話し合い、方針が決まる。その内容は、重いものになるのが確実だ。
11日からノースロー調整に入っている右腕。12日の診断によって、炎症がなくなるまでノースロー継続が決まった。そこで設定されていた期間が「2週間」だったのだ。
検査を受けた12日を起点とすると、ノースローの解除は26日になる。北谷組は27日がキャンプ打ち上げ。つまり、キャンプ中は力を入れて投げるまでには至らない。キャンプ後に一から肩を作り直すことになる。
加えて3月の名古屋はまだ寒い。松坂にとっては逆風になる。投げ始め、キャッチボールの距離を伸ばしていき、そしてブルペン入り。その後にようやく実戦登板が待っている。3月29日の開幕まで1カ月で仕上げるのは無理な状況で、事実上、開幕はアウトになってしまった。
再び大きなダメージを受ければ、選手生命に直結しかねない。与田監督も本人も慎重になるのは当然。肩を一からじっくり作るとなると、復帰は現実的には5月が妥当なところか。それも順調にいっての話。まさかのアクシデントが、あまりにも厳しい現実へと導いてしまった。