「日本ハム春季キャンプ」（１５日、名護）

　１６日の紅白戦（かいぎんスタジアム）で白組の先発を務める日本ハムのドラフト１位・吉田輝星投手（１８）＝金足農＝が１５日、初対決が濃厚な清宮幸太郎内野手（１９）に内角攻めを予告した。同５位・柿木蓮投手（１８）＝大阪桐蔭＝との投げ合いも制し、一気に１軍行きをアピールする。

　尊敬する１学年上の先輩でも容赦はしない。１軍行きの切符を手にするため、吉田輝は本気モードで真っ向勝負を挑む。１８・４４メートル先で立ちはだかる清宮の姿は既にイメージできている。「左打者なので、右ピッチャーからすれば内角を攻められるかどうか」。自慢の直球で懐をえぐり、完璧に抑え込む絵図だ。

　前日のブルペンでは球団関係者を左打席に立たせて“仮想清宮”で投げ込み、初実戦前の最終調整を終えた。「当てちゃダメですけど、際どいところに行くイメージを持ちたいです」。甲子園で活躍した怪物の姿は「異次元でした。３年間のホームラン数の記録を見ても、プレーを見ても」と右腕。それでも、強気に攻める。

　この日、２軍キャンプは休養日。吉田輝もグラウンドに姿を見せず、選手宿舎などでリフレッシュした。一方、１軍は名護市内のあけみおＳＫＹドームで全体練習。栗山監督は吉田輝ＶＳ清宮の構図を明言しなかったが「想像しろよ。ファイターズがやることだぞ。そんなん決まっているだろ！」と独自の言い回しで“演出”に回ったことを明かした。

　白組の先発を務める吉田輝は１イニングを投げる予定で、清宮は紅組の３番打者として出場見込み。野球界に新たな風が吹く。