巨人・丸 2三振もカープファンから拍手 予想外の展開に感謝
「オープン戦、広島4-1巨人」(5日、マツダスタジアム)
待ち受けていたのは、昨季まで声援を送ってくれたファンの温かい声だった。FA移籍後、初めてマツダのグラウンドに立った巨人の丸。初回1死で迎えた第1打席。名前がアナウンスされると、場内は「丸~」という歓声とともに、大きな拍手に包まれた。
「ちょっと予想外というか、あまり想像していなかったというか、温かく出迎えてくださったので、本当に感謝したいです」
かつて、自身と同様にFA権を行使した新井は、阪神への移籍初年度に激しいブーイングを受けた。自身にも厳しい声が飛ぶことを覚悟していたが、真逆の雰囲気となった。「いろんな方から声援をいただいたので、ありがたかったですね」。表情を緩め、重ねて謝意を示した。
ライバルの強さ
試合では3打席に立ち、1四球、2三振と快音を響かせることはできなかった丸。ただ試合前には緒方監督と握手を交わし、菊池涼や鈴木らとも雑談し、旧交を温めた。今季からは、自軍の5年ぶりV奪回のために乗り越えなければならない難敵となる。初めて三塁側から見た赤いユニホーム。リーグ3連覇中の王者が醸し出す強さも改めて感じ取った。
「一人一人がしっかりと強いスイングで振る打線だなというのは守っていて改めて感じた。チャンスでしっかりと振りに行ける、そういう強さを感じた」
ファンの温かさが胸に染み、同時に相手の手ごわさも知った。「初めての光景でしたけど、少しずつ慣れていければいいかな」。巨人の一員を再認識した、貴重な1日となった。