侍J・吉田正 俺が侍新4番 満弾5打点&2戦連続マルチ
「強化試合、日本代表6-0メキシコ代表」(10日、京セラドーム大阪)
稲葉篤紀監督(46)が率いる野球日本代表はメキシコ代表と強化試合の第2戦を行い、6-0で快勝して対戦成績を1勝1敗で終えた。4番に抜てきされた吉田正尚外野手(25)は初回に満塁本塁打を放つなど2安打5打点の大活躍。阪神から唯一の選出となった大山悠輔内野手(24)は「6番・三塁」で先発出場したが、左膝付近に死球を受け、途中交代した。
稲葉ジャパンの新4番が、大暴れだ。グランドスラムを含む2安打5打点。本拠地でお立ち台に上がった吉田は「ここでいいところを見せられたらと思っていた。最高の結果になって良かった」と頬を緩め、充実感を漂わせた。
第1戦の5番からこの夜、4番に昇格し一回の第1打席は無死満塁の絶好機で迎えた。「真っすぐ1本。思い切りいきました」。その言葉通り2球目の低め真っすぐをすくい上げ、弾丸ライナーの打球で右翼席に運んだ。周囲の度肝を抜く先制の満塁弾は、侍ジャパンの今年の“1号”本塁打にもなった。
迷うことなくフルスイングした。トップ代表に初めて選出され、2試合で計4安打6打点の固め打ち。「短期決戦なので悔いが残らないように自分のスイングを心がけた」。日本代表では、試合前の練習時間がシーズン中より短いなど環境も変わる。だからこそ「少ない時間の中で高めながら」と気持ちのコントロールにも工夫して臨んだ。
打線の“核”である4番に抜てきした稲葉監督は「一発勝負の(戦いで)勝負強さは魅力的と感じました。こういう選手が4番としていてくれて心強く思いました」と高く評価した。金メダル獲得を目指す20年東京五輪では、岡本や筒香(DeNA)らとともに4番候補に名前が挙がりそうだ。
「日の丸の重みを感じましたし、またユニホームを着てプレーしたいなと思います」と吉田。“東京五輪の星”がまばゆいばかりの輝きを放った。