山梨学院24安打24得点 野村が2発!“山梨のデスパイネ”がパワー見せつける

 「選抜高校野球・1回戦、山梨学院24-5札幌第一」(25日、甲子園球場)

 1回戦3試合が行われ、山梨学院が大会最多タイの24安打、戦後最多の24得点で札幌第一に大勝。“山梨のデスパイネ”の異名を持つプロ注目の3番・野村健太外野手(3年)が、大会タイ記録の1試合2本塁打を含む3安打5打点の活躍で記録的猛攻を呼び込んだ。龍谷大平安は延長十一回の激闘を制して津田学園を撃破。盛岡大付は延長十一回サヨナラで石岡一を下した。

 異名通りのパワーを見せつけた。24安打24得点の記録的大勝を演じた山梨学院の主役は、“山梨のデスパイネ”こと3番・野村だ。大量10点を奪った初回にバックスクリーン左へ豪快3ラン。八回にも再現VTRのような強烈な打球で中堅左にソロをたたき込んだ。

 「2本ともストレート。打った瞬間でした。つなぐ意識の延長で打てたので、よかったと思います」

 お立ち台で胸を張った長距離砲は、大会タイ記録となる1試合2発で高校通算40本塁打に到達。左翼席中段に運んだ昨夏の選手権1回戦・高知商戦に続き、聖地で3本目のアーチとなった。

 チームが放った24安打は大会最多タイ。24得点は戦後最多の数字だった。「普段はこんなに打てないのに、ハマった感じ。すごいと思います」。仲間の猛打にも誇らしげだ。

 規格外のパワーとその風貌を理由に、入学直後、吉田洸二監督(49)から「デスパイネ」と呼ばれた。180センチ、88キロの大食漢の大好物は「魚」。特にホッケがお気に入りだ。ただ、太りすぎることを懸念して、甲子園入り後は「腹六分目に抑えています」と笑う。

 昨秋、横浜で松坂大輔(中日)らを育てた小倉清一郎氏(74)が臨時コーチに就任。野村も打撃指導を受け、テークバックを修正したことが「きょうの結果につながった」と言う。

 センバツでは初出場となった94年以来、25年ぶりの白星。野村は「次も自分がランナーをかえしたい」と力を込めた。パワフルなバットで、強力打線をさらに高みへ導く。

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