明石商・中森 昨年の星稜奥川に並んだ146キロ 2年生エース141球完投

 「選抜高校野球・1回戦、明石商7-1国士舘」(27日、甲子園球場)

 1回戦3試合が行われ、明石商が国士舘を7-1で下し、初戦を突破した。勝利の立役者は中森俊介投手(2年)だ。星稜・奥川の、昨年のセンバツ時に並ぶ146キロを記録、将来性を印象づけた。

 まっさらなマウンドから放たれた初球で、いきなり怪物右腕に並んでみせた。甲子園では初となる、自己最速タイの146キロで幕を開けた完投劇。「甲子園で146キロ出せたのはうれしい」。2年生エース・中森の自己最多となる141球が、初戦突破を導いた。

 「(監督に)2日前に先発でいくと言われた時に、9回いくかもしれないからペース配分を考えるように言われました」

 9安打を許しても要所を締めた。力強い直球に巧みに変化球を交えた。自在に白球を操る技術は6歳から12歳まで習ったピアノの影響も大きい。中森は「手先の器用さはつながっていると思います」と話す中、スタンド観戦した母・美幸さんも「私が6年かかった教材を1年で終わらせてました」と振り返る。

 天性の器用さに、肉体強化の努力が重なっている。昨年から毎日、腹筋300回と背筋200回を課す。1セット20回を繰り返す中「20回やって最後に『1、2』と(余分に)やります」といった工夫もこらす。上を目指すためのこだわりが成長の糧となった。

 履正社戦で完封勝利を挙げた星稜・奥川恭伸投手(3年)も、昨年のセンバツで最速146キロを記録。「ピンチでもまっすぐでどんどん押して三振とれるピッチャーなので尊敬します」。球速で、憧れの右腕の2年時に並んだが、戦いはまだまだ続く。

 狭間善徳監督(54)が「成績はオール5」と明かすように学業でも優秀な文武両道の右腕。明石商の戦いと、中森の飛躍からも目が離せない。

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