ロッテ・ドラ1藤原、初安打 54年ぶり!高校出新人野手開幕スタメンで
「ロッテ5-4楽天」(29日、ZOZOマリンスタジアム)
「スピードスター」誕生の予感が漂う。球団史に新たなページを加え、ロッテのドラフト1位・藤原恭大が早くも次ページに確かな第一歩を記した。
七回2死無走者。青山に0-2と追い込まれたが、3球目のスライダーを捉えた。打球は遊撃・茂木の左を襲った。「いいところに飛んだ。ヒットになる」。俊足で一塁を駆け抜けた。
4打席目でプロ初安打。右飛、二ゴロ、空振り三振。前3打席のモヤモヤを吹き飛ばした。「きれいなヒットではなかったがこれから生きてくる。(そういう意味で)いいヒットだったと思います」
「1番・中堅」でのスタメン。球団では65年の山崎裕之氏以来、実に54年ぶりだ。この日の朝、井口監督から「行くぞ」と伝えられた。「えっ、まさか」と思う反面、数日前から「ないことはないかな」と予感していた。
一回の第1打席。すさまじい歓声が全身を貫いた。「雰囲気に少しのまれた」が「ストレートが来たら全部振ってやろう」と闘志を奮い立たせた。3球すべてフルスイングだ。
井口監督は「緊張していたというが、しっかりゲームに入っていた。集中していた」と合格点を与えた。プロ入り当初から「足をアピールしたい」と話していた18歳。その足を生かした初安打。「スピードスター」への第一歩だった。