中日・与田監督は初星「本当に気持ちいい1勝」
「DeNA1-9中日」(30日・横浜スタジアム)
鈴木博が最後の打者を三振に仕留めると、ベンチの中日・与田監督の表情は一気に和らいだ。DeNAを9-1で圧倒して、開幕2戦目での今季初勝利は与田監督にとっても記念の1勝目。背番号29の後輩でもある山井からウイニングボールを受け取ると笑顔が広がった。
「山井の今季初勝利の大事なボールを奪ってしまったね(笑)。親戚に棺おけに入れてもらいますよ」。照れくさそうに、冗談も交えながら喜びを表した指揮官は、「本当に気持ちのいい1勝」と目尻を下げた。
そう思うほど、試合内容もうれしかった。三回に平田が先制打。四回にはプロ13年目で初の開幕スタメンに抜てきした堂上が2点目をたたき出した。さらに主将の高橋、大野奨が適時打を連ね、1点取られた直後の六回は代打・福田が突き放す一打。「すべての得点に意味があった。みんな頑張ってくれた。四球を選ぶのもそうだし、守備の面もそうだし、いい形で勝てた」。得点に絡んだ選手だけでなく、みんながいい働きをしてくれた。
「(ウイニングボールは)本当にありがたいボール。これをたくさんもらえるように。また明日、頑張ります」。8年ぶりの優勝、そして強竜再建を目指し、与田竜が第一歩を踏み出した。