平成元年王者の平成ラストV見えてきた!東邦30年ぶり4強 石川連投も7回2失点
「選抜高校野球・準々決勝、東邦7-2筑陽学園」(31日、甲子園球場)
習志野(千葉)は市和歌山に4-3で逆転勝ちし、初のベスト4を決めた。東邦(愛知)は筑陽学園(福岡)に7-2で快勝し、優勝した1989年以来の4強入り。明豊(大分)は龍谷大平安(京都)に延長十一回、1-0でサヨナラ勝ちした。明石商(兵庫)は智弁和歌山(和歌山)に4-3でサヨナラ勝ちし、初の4強。4月1日は休養日で、2日に準決勝が行われる。
平成を優勝で締めくくるには、連投だっていとわない。東邦・石川昂弥投手(3年)が前日の広陵(広島)戦に続いて先発し、7回を2失点。「疲れはまったくなかった。球にきれがあったし、昨日より良かった」。平成最初の優勝を飾った89年以来、30年ぶりのベスト4に、端正なマスクを崩した。
石川を援護したのは成沢巧馬捕手(3年)だ。四回、一死一、二塁から右中間への適時二塁打で2点を呼び込んだ。「石川を少しでも楽にしたかった」。1、2回戦とも無安打だった女房役の思いは、下位打線を中心に奪った六回の5点に結びついた。
単独最多5回目のVまで、あと2つ。準決勝からは、海外遠征中だった同校のマーチングバンド部が応援に加わる。整った臨戦態勢に、森田泰弘監督(59)は「見えてきたというより、それしか見ていない」と言い切った。
出場30回の節目の年。東海王者の視界に、平成最後の優勝が入ってきた。