「ＤｅＮＡ６－０広島」（１２日、横浜スタジアム）

　マウンド上で何度もほえた。全身からみなぎる気迫が球にこもる。ＤｅＮＡの今永が被安打１で今季初完封。チームを３連勝に導き、詰めかけたファンを笑顔にした。

　昨季の王者を圧倒した。キレのある直球を投げ込み、一度も三塁を踏ませなかった。開幕投手として「相手の一番いいピッチャーと対戦していくことになる。前回は投げ負けてしまったので、必ず勝つという気持ちで」と強い覚悟を持ってマウンドに上がった。

　責任感が芽生えている。「僕より年下の投手も増えてきた。しっかり結果で引っ張る、そういう存在になりたい」。そう言って臨んだ開幕戦で８回無失点の快投。その姿は、１軍昇格を目指す後輩たちの胸を打った。飯塚は「興奮しました。鳥肌が立ちました」と言い、阪口は「本当にすごい」と尊敬の念を込めた。若手の指針となり、モチベーションを与えていく。

　ラミレス監督は「彼は何をやるべきか分かっている」とうなずいた。投手陣の大黒柱として、今永がチームをけん引していく。