小宮山ワセダ 初陣大勝 東大に13得点も…法大に及ばず渋面
「東京六大学野球、早大13-1東大」(20日、神宮球場)
チームの開幕戦となった早大は13-1で東大に大勝した。早川隆久投手(3年・木更津総合)が7回を4安打1失点にまとめ、米大リーグのメッツなどでプレーした小宮山悟新監督(53)は初陣を白星で飾った。明大と対戦した立大は田中誠也投手(4年・大阪桐蔭)が完封して2カード目で今季初白星。明大のドラフト候補、森下暢仁投手(4年・大分商)は6回4失点だった。
サングラスの奥は勝負師の目だった。試合後に、13得点にもベンチで表情を緩めなかったことを報道陣から聞かれたときだった。開幕戦で18-5で東大を破った法大を引き合いに、小宮山監督は「法政が何点取ったかですよ。1番になるんだったら、そこを超えないといけない。ワンサイドだからいいわけではない」と厳しい口調で言った。
早大からロッテに入団しメジャーでもプレーしプロ通算117勝。母校での初さい配には感慨深いものもあった。前日、恩師の石井連蔵元監督の墓前に「いよいよ始まります」と報告。試合中も「応援に自分が学生のときのものもあって(当時が)一瞬脳裏をよぎりました」。
目指すのは、初代監督の飛田穂洲から脈々と続く「一球入魂」の教え。「先輩方に納得してもらえる野球をしたい」と小宮山監督。それを主将の加藤は「スキのない野球」と言い、早川は「学生野球のリーダーとしての姿」と言った。勝ってもクールな小宮山監督の新星・早稲田がスタートを切った。