巨人・坂本勇8号ソロ 12球団最速の令和1号「光栄に思います」
「巨人5-1中日」(1日、東京ドーム)
歴史に名を刻むアーチが左中間席へ飛び込んだ。大歓声を背に、巨人・坂本勇は笑みを浮かべゆっくりと一塁を回った。午後2時30分。今季8号ソロは12球団最速となる令和1号だ。
「回りながら、令和1号なのかなと思いながら走っていました。平成から令和になって、第1号を打てたらいいなと思っていたんですけど。第1号を打てて光栄に思います」
第1打席は左前打で出塁。気をよくして迎えた二回1死の第2打席。この打席は左足の上げ幅を小さくして、山井の113キロカーブを完璧に捉えた。「試合の中でタイミングを変えたり、イメージの仕方を変えたりして、結果はすごい出てくれてる」。相手投手に応じて打席で工夫を加える。30歳を迎えてなお、研究心は旺盛だ。
記念のアーチで勝利に貢献した坂本勇に、平成1号アーチを放った原監督も最敬礼だ。「私よりもはるかに素晴らしい選手ですから、打つべく人が打ったということじゃないですか」と笑み。指揮官が前政権退任時の15年から主将を務めている坂本勇。あれから4年、ベンチで後輩らに積極的に声を掛ける姿に目を細める。「その時から、心技体全てにおいて成長している。関西弁を多用しながら、関西風に、彼らしくまとめている」と原監督。兵庫・伊丹市出身の主将が、自己流でチームを引っ張る姿を高く評価している。
開幕から27試合連続出塁と好調を維持する坂本勇。「令和の年に優勝できるように頑張りたい」。記念の日に白星発進。進化を止めない主将が優勝を導く。