中日・阿知羅 5回2失点でプロ初勝利 チーム連敗4で止めた
「中日6-5ヤクルト」(4日、ナゴヤドーム)
チームの連敗を4で止めた救世主は、観音様のような風貌でマウンドに立つ男だった。6年目の中日・阿知羅がプロ初勝利を飾り、打っても初安打初打点。「これを機に阿知羅という名を覚えてほしい」とお立ち台で笑みが広がった。連戦で先発が不足する中、チームに12球団最遅の令和初勝利をもたらした。
昨季まで芽が出ず「契約してもらえるか分からなかった」という今季は投球フォームをワインドアップに変え、190センチの長身から大きくゆったり投げるようになった。地道な練習の成果が実り、5回2失点と試合をつくった。一回1死一、三塁のピンチは山田哲と雄平を打ち取り、打撃でも二回に適時打を右前に放った。
入団2年目まで2軍登板も少なく「野球をやってる感じがしなくて情けない2年間だった」。2年前はウエスタン・リーグで防御率、勝率の2冠を遂げながら、昨季の成績は悪く1軍登板の機会に恵まれなかった。苦難を乗り越えての白星に、与田監督も「プロ初勝利を挙げられたことはチームにとっても宝物」と目を細めた。