立命大・坂本 プロ10球団熱視線の中完封勝利 制球意識で近大封じる
「関西学生野球、立命大1ー0近大」(5日、ほっともっとフィールド神戸)
阪神など10球団が見守る中、立命大のプロ注目左腕・坂本裕哉投手(4年・福岡大大濠)が5安打無失点7奪三振で自身2戦連続となる完封勝利を挙げ、同じくプロ注目の近大・村西良太投手(4年・津名)とのエース対決を制した。まだ優勝の可能性を残す同大は関学大との接戦を制し、先勝した。
優勝争いを繰り広げる近大を相手に、完封したところに価値がある。「優勝がかかる大一番だと思っていたので」。ネット裏の阪神や巨人などプロ10球団の視線を感じながらも、坂本は何よりチームの勝利を優先した。最速は144キロ止まりだったが、制球を意識して勝ちきった。
「冬場から近大打線のことをイメージしてきた。一人一人、どこを突いていこうとか。球速とかよりも、丁寧に投げていこうと思っていました」
三回までは毎回走者を背負ったものの、四回から八回までは1人の走者も許さないパーフェクトピッチング。九回も1死一、二塁のピンチを切り抜けた。先週に体調を崩し、万全の状態ではなかったが「この3日ぐらいで何とか準備しました」と勝利への執念を結果で示した。
阪神は嶌村球団副本部長ら7人が視察した。熊野スカウトは「打線のいい近大相手で村西とのエース対決という中でいいピッチング」と評価。近大・村西も7回1失点と好投したが、それを上回った116球の完封劇だった。