巨人・坂本勇、セ界新!金本超え開幕36戦連続出塁 原監督も称賛「見事ですね」
「巨人1-4ヤクルト」(12日、東京ドーム)
歓喜の「勇人コール」が東京ドームにこだますると、一塁ベース上の背番号6は一礼し歓声に応えた。巨人・坂本勇が開幕からの連続出塁を36試合に伸ばし、1997年の金本知憲(広島)を抜いてセ・リーグ新記録を打ち立てた。それでも「その質問はもういい」とチームが敗れ、笑顔はなかった。
歴史的瞬間は初回の第1打席に生まれた。カウント1-1から高梨の投じた外角いっぱいの変化球に合わせた。乾いた音を響かせた打球は中前へ。その後、亀井の犠飛で先制のホームを駆け抜けた。「先制点はいつも意識している」。3試合連続で第1打席での安打。記録への期待がかかる中で、忠実に役割を遂行した。
尊敬する鉄人を抜き去った。金本氏の「何万人も見に来てくれるけど、年に一度しか来られない人もいる。最初で最後だという人もいるかもしれない」という試合に出続ける姿勢を見習ってきた。母の日に集まった多くの親子連れのファンに、この日しか見せられない特別な一瞬を刻んで見せた。
カード負け越しの最後の打者となった主将に記録への喜びはないが、原監督は「見事ですね」と称賛を贈った。14日からは本拠地での阪神戦。プロ野球記録までは残り4試合だが、勝利につながる数字を重ねるだけだ。