大船渡・佐々木、登板なしで春敗退「チャンスで1本を打てなかった」打者として反省
「春季高校野球岩手大会・1回戦、釜石5-4大船渡」(18日、野田村野球場)
今秋ドラフトの目玉で最速163キロ右腕の佐々木朗希投手(3年)は、沿岸南地区予選を除くと今春一度も登板せずに終わった。「4番・右翼」で先発出場し、4打数1安打1四球。チームは八回に一度同点に追いついたが、延長十回にサヨナラ打を浴びた。
早すぎる敗戦に唇をかみしめた。延長十回無死満塁のピンチで釜石の3番・黒沢の打球が左翼へ抜けたのを確認すると、佐々木は気丈に右翼から本塁付近へ整列。「チャンスで1本を打てなかった。そこが負けた原因」とエースとしてよりも主軸打者として猛省した。
初回に先発の和田吟太投手(3年)が6連打を浴び、4点を奪われた。外野からでもマウンドへ上がる気持ちはできていたが、指示は出ず。出番はやってこなかった。野手としても、安打は延長十回二死一塁での左前打のみ。六回、八回のチャンスでは快音を響かせられなかった。
目標としていた春季東北大会出場には届かず、今夏の岩手大会もノーシードで挑むことになる。腕試しとして強豪との対戦もかなわなかった。「残念ですけど、それもすべては夏に勝つため」。この日も日米7球団から視察を受けた“令和の怪物”は、視線を前に向けている。