京大、接戦制して今春2勝目 セオリー度外視で逃げ切る 20日勝てば9季ぶり勝ち点
「関西学生野球、京大5ー4関学大」(19日、南港中央野球場)
京大が接戦を制し、今リーグ戦2勝目を挙げ、関学大との対戦成績を1勝1敗とした。20日の3回戦に勝てば、9季ぶりの勝ち点となる。
最後はセオリー度外視の策で逃げ切った。1点リードの九回。2死からの安打で2死一塁となって迎えたのは、関学大の4番・高尾浩平内野手(4年)だった。この試合で五回に2ランを浴びるなど警戒していた主砲ということもあり、ここで京大・青木孝守監督は申告敬遠を選択。あえて得点圏に走者を進めた上に、サヨナラの走者も出す形となった。
「博打(ばくち)です。うちは博打に勝たないと(試合に)勝てないので。次の5番打者の方が打ち取りやすいだろうと。セオリーも大事ですが、セオリー通りやっていても勝てないので」
冷静な分析があった上でのこととは言え、思いきった策で2死一、二塁で関学大の5番・瀧本和幸外野手(3年)との勝負を選ぶと、京大の4番手・長谷川雄大投手(4年)が見事に瀧本を三振に仕留めてゲームセット。ベンチ前に歓喜の輪が広がった。
長谷川は「イニングに入る前に高尾に回れば歩かせると(話が出ていた)。一発でサヨナラになるので」と、大胆な策にも動揺することなく抑えきった。京大としては今節が春のリーグ戦最終節となる。この日2安打1打点の主将・西拓樹内野手(4年)は「春に勝ち点を取れないのと、春に勝ち点を取って手応えをつかんで秋にいくのでは違うので」と、20日の試合で勝ち点獲得につながる勝利を目指す。