DeNA筒香、延長十一回に痛烈V打「この流れで」
「中日1-2DeNA」(29日、ナゴヤドーム)
猛烈な速さの打球が、あっという間に右翼フェンスへぶつかる。DeNA・筒香嘉智外野手(27)は進塁を自重し、一塁ベース上で悠々と手をたたいた。1-1の延長十一回に右越えの決勝適時打。主砲が白熱した投手戦にピリオドを打った。
2死三塁。鈴木博の2球目149キロを捉え、長かった均衡を破った。だが、表情に笑顔はない。「平良が久しぶりに投げて、あれだけいいピッチングをしていた。先に点を取ってあげたかった」と好投した後輩に白星がつかなかったことを悔やしがった。
この日は単打でチームを勝利に導いたが、本塁打にもいい悪いの区別が存在する。「自分の感覚なので、言葉では伝えられない」という球界を代表するスラッガーは、技術にこだわりを持つ。
「こういうゲームをしっかり勝つことで勢いがチームに出てくる。この流れでいければ」と次の戦いを見据えた主将。頼れる4番がバットで勝利を呼び込んでいく。