DeNA・楠本、プロ1号が代打逆転満塁ダ~ン!「野球をやってきて良かった」
「交流戦、DeNA6-4西武」(9日、横浜スタジアム)
伏兵が起死回生の一発をかっ飛ばした。劇的な代打逆転満塁本塁打。興奮のるつぼと化した本拠地のお立ち台に上がった2年目のDeNA・楠本泰史外野手(23)は「野球をやってきて良かったと思いました」と声を震わせた。
2-4の八回2死満塁の場面で登場。「真っすぐに振り負けないように」とヒースの直球を捉えた打球は左翼席に消えた。プロ1号が代打満塁本塁打。球団では94年の鈴木尚典以来、25年ぶりの2人目の快挙。ラミレス監督も「予想していないことが起きた」と興奮気味だった。
今年はオープン戦で打率・388と首位打者になったが、シーズンでは安定した成績を残せず、1軍に定着できなかった。それでも練習はウソをつかない。「こねてしまうクセがある。バットをスムーズに出せるように」と、ティーネットに向かってバットを真っすぐ放り投げる独特の練習に取り組んできた。花咲徳栄高時代からずっと続けており、積み重ねた努力が“決勝弾”となって結実した。
試合前のイベントに一緒に参加したタレントの柳沢慎吾から「こみ上げてくるものがあった」と言われて感激。歓喜の輪の中心で若武者は「一生忘れられない日になる」と充実感を漂わせた。