DeNA乙坂、父子で打った今季1号 父の日に亡き父が「力を貸してくれた」
「交流戦、ソフトバンク2-2DeNA」(16日、ヤフオクドーム)
ホームベースを踏む直前、DeNA・乙坂智外野手(25)は天を見上げた。「去年、父が亡くなって、今日は父の日。絶対に打ちたかった」。昨年12月、心不全によって54歳でこの世を旅立った父・ルーセローさんにささげる今季1号を放った。
完全休養でスタメンを外れた筒香の代わりに左翼で先発出場。同点の六回、2死走者なしの場面だ。高め直球を振り抜いた打球は、左中間ホームランテラスに飛び込んだ。自身2年ぶりとなる一発に「父が力を貸してくれた」と感謝した。
延長十一回には中堅への三塁打で望みをつないだ。引き分けに終わったが、攻守で輝きを放った。「男なら逃げるな」という父の教えを胸に、乙坂がプロの世界を戦い抜く。