「交流戦、ＤｅＮＡ３－２楽天」（２１日、横浜スタジアム）

　本拠地に大歓声が響く中、ヒーローは水浸しになった。３日間で２度目のサヨナラ打を放ったＤｅＮＡ・大和内野手（３１）は「いや、たまたまです。うれしいです。ビックリです」と苦笑しつつ、充実感を漂わせた。

　２－２の九回２死二塁。相手は直球が１５０キロを軽く超えるブセニッツ。豪腕であることをインプットして打席に入った。「どんどん短くなっていった」と１球ごとにバットを短く持った。カウント２－１からの４球目、１５５キロ直球を捉えると右越え二塁打になった。ラミレス監督を「期待以上というのはまさにこのこと」と喜ばせた。

　１９日の日本ハム戦で移籍後初のサヨナラ打を打ったばかり。この夜も「球場がそういう雰囲気にさせてくれた。自分の中で、もしかしたらというのはあった」と大和。それも「毎日毎日、練習で確認している」と日々、バットを振って積み重ねてきた努力が結実した。

　劇的な勝利を収め、チームは１４年以来、５年ぶりの交流戦勝ち越しを確定させた。指揮官は「交流戦に入って選手が、いい野球を続けてくれている」と満足そうに何度もうなずいた。“持っている男”が、ＤｅＮＡに勢いと流れをもたらした。