ソフトバンク・和田 優勝を賭けた大一番で今季1勝目!651日ぶり白星

 「交流戦、巨人1-5ソフトバンク」(23日、東京ドーム)

 日本生命セ・パ交流戦は23日、ソフトバンクが巨人との首位攻防の直接対決に5-1で勝ち、2年ぶり8度目の優勝(最高勝率を含む)を決めた。パ・リーグの球団が制するのも2年ぶり。ソフトバンクには賞金3000万円が贈られる。交流戦は24日に全日程が終了し、セ、パ両リーグ同士の対戦は28日から再開する。

 勝った方が交流戦優勝という大一番でベテラン左腕が躍動した。和田が5回1失点の好投。2017年9月10日のロッテ戦以来、651日ぶりの白星は価値ある今季1勝目になった。「これだけ時間がかかって申し訳ない気持ちが強くて…」。柔和な笑顔で控えめに喜びをかみしめた。

 初回に4点の援護をもらい、全力で飛ばした。三回は、警戒していた丸をチェンジアップで空振り三振。糸を引くような真っすぐに変化球を交えた投球術は健在だった。6月5日の中日戦で今季初登板。復帰3戦目でつかんだ1勝に「投げるごとによくなったと思う」と手応えを示した。

 登板前日、2008年に東京ドームの巨人戦で交流戦優勝を懸けて登板した思い出を明かした。その試合でチームは勝ったものの、自身の白星は逃した。今回は勝ち星と優勝という二重の喜びをつかんだ。

 先発の軸として活躍した当時に比べ、近年は長く左肩痛に苦しんできた。現役ではわずか8人しかいない1980年度生まれの「松坂世代」。その一員として、先発のマウンドを任されて白星をつかんだのは和田が今季初めてだった。

 工藤監督は「自分も故障で苦しんだ経験があるので、思いは受け止めていた。彼が躍動する姿を皆さんに見てもらいたい」と目を細めた。和田は交流戦通算25勝目で、現役最多となった。「長くやっているのでね」。経験豊富な38歳が、チームの8度目の交流戦制覇を華やかに彩った。

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