大船渡・佐々木 圧巻最終リハ 完投20K!連投で156キロ!
「練習試合、大船渡3-2盛岡一」(7日、盛岡市内)
最速163キロ右腕の大船渡・佐々木朗希投手(3年)が7日、岩手・盛岡市内で盛岡一との練習試合に先発。9回3安打2失点、20奪三振の快投を披露した。6日の練習試合に続く登板にも連投の影響を感じさせず。140球を投げ抜き、15日に初戦を迎える第101回全国高校野球選手権岩手大会(11日開幕)へ弾みをつけた。
不安視された面をすべて払しょくした。佐々木にとって夏の岩手大会前、最後の実戦で20奪三振。2日連続となる先発マウンドでも仁王立ちした。精度を上げたスライダーに加えてフォークなど多彩に操り、初回の3番から三回の8番まで圧巻の6者連続奪三振。“最終リハ”で独壇場を演じた。
負けられない戦いへ向け、闘争心もあらわにした。1点リードの七回、先頭で迎えた4番・高橋怜に甘く入ったスライダーを捉えられて左翼へ被弾。同点とされると、目の色を変えて腕の振りが鋭くなった。
直後の96球目だ。ロッテのスピードガンでこの日最速となる156キロを計測した。100球近くになっても、ここから150キロ台を連発。バント処理から自らの三塁悪送球で2点目を失ったが、1死満塁のピンチは連続奪三振で断ち切った。
ネット裏のスカウト陣も佐々木の奪三振ショーに目を見張った。巨人の柏田スカウト部・東日本統括は6日に続く連日の視察。ロッテ・柳沼スカウトは「連投とは思えない力強いボールを投げていた」と驚嘆した。
故障リスクを考えながら球速や球数、登板数をセーブしてきた中で、連投も完投も本番前にクリアした。甲子園切符をつかむには、15日の初戦から10日間で6勝が必要。険しい道のりもエースの力でなら乗り越えられる。