創志学園・西「最悪」でも150キロ、10K 高校BIG4、逆転コールドで先陣
「高校野球岡山大会・1回戦、創志学園11ー2岡山南」(13日、マスカットスタジアム)
今秋ドラフト1位候補、創志学園の西純矢投手(3年)が13日、倉敷マスカットスタジアムで行われた岡山大会1回戦・岡山南戦に先発し、150キロを記録するなど7回5安打2失点10奪三振と力投した。チームも11-2の七回コールド勝ち。大船渡・佐々木、星稜・奥川、横浜・及川らと形成する「高校BIG4」の先陣を切り、西が聖地へ第一歩を踏み出した。
降りしきる雨に加えて今年初の公式戦のマウンドだ。「さっぱりです。最悪です。自分が舞い上がったというか緊張して本来のプレーができなかったのが反省すべきところ」。西は苦笑いだったが、苦しんだ序盤から実感できた成長もあった。
「去年の秋の広陵戦ならあそこで崩れてたと思いますが、あの後にメンタルトレーニングとかをしてそれ(成果)が出たのかなと」
二回に苦しんだ。1死からの四球と、2死一塁から3連続四球による押し出しと適時打で2失点。昨秋の中国大会準決勝・広陵戦では自身の失策などで七回に一挙6失点。その時の自分なら崩れていたかもしれない展開で、耐えてそこからゼロを並べ続けた。プロのスカウトのスピードガンでは150キロも記録した。
昨夏の甲子園で見せた派手なガッツポーズはこの日はなし。「(メンタルトレーニングは)トレーナーの人と会話をしたりです。落ち着きが出てきました」と西。昨秋から帽子をワンサイズ小さくして脱げにくくしたが、この日は力みからか何度も脱げ落ちた。「力んだらクビを振ると思うので」と良くない傾向ではあるが、その力みも受け入れて投げ進められた。
親交のある石川昂弥内野手(3年)がいる東邦が敗れたことに「悔しいですね。対戦したかったです」と話す。「長い夏にしたいのはみんなだと思います」とまずは2年連続の甲子園を目指す。