大船渡佐々木は「高校生じゃない」と驚きも…公式戦全敗の遠野緑峰ナインが見せた執念

この試合、四球で出塁した菊池将太=岩手県・花巻球場(撮影・堀内翔)
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 「高校野球岩手大会・2回戦、大船渡14-0遠野緑峰」(16日、花巻球場)

 最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)擁する大船渡との初戦。遠野緑峰ナインの挑戦は、五回コールド負けで幕を閉じた。

 昨夏は初戦を突破したが、現チームはここまで公式戦4戦4敗。しかも、得点すら奪ったことのないチームだった。高校球界を揺るがす剛腕との対戦に、4番・菊池将太捕手が「ヒットを狙っているわけではなくて、当てればいいと思っていた」と言うのも無理はなかった。

 ただ、グラウンドに立てば、選手全員が勝利への執念を示し続けた。初回、菊池魁が遊ゴロに倒れると、2番菊池虎はセーフティーバント。結果は投飛となったが、佐々木の直球を恐れることなく、必死に食らいついた。

 初回、二回も三者凡退。2回で佐々木は降板したが、奪われた三振は2つ。4番の菊池将も2ストライクと追い込まれながら前に飛ばし、二ゴロとなった。

 14失点しながら最後まであきらめず、選手全員が前のめりになって声を出し続けた。五回、2番手大和田に対し、菊池将が左翼ポール際へ大飛球。惜しくもファウルとなったが、四球も選び、積み重ねてきた練習の成果をのぞかせた。

 試合後、菊池将は佐々木の直球について「見た事もないボール。高校生じゃないなと。マシンを近めにして練習をしてきたけど、回転がすごかった」と、驚きを隠せなかった。ただ、必死にバットには当て「自分では満足しています」と、笑顔も浮かべた。

 結局、四球の走者ひとりを出しただけで最後の夏も完封負け。それでもほぼ満員となった内野席からは、遠野緑峰ナインにも大きな拍手が送られていた。

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