大船渡・佐々木「ドラフト全米1位に入る」米スカウト称賛 公式戦初“ノーヒットノーラン”
「高校野球岩手大会・3回戦、大船渡10-0一戸」(18日、花巻球場)
阪神などがドラフト1位候補に挙げる最速163キロ右腕、大船渡の佐々木朗希投手(3年)が六回参考ながら公式戦初の無安打無得点試合を達成した。この日は最速155キロで13奪三振と、ギアが一段階アップ。日米13球団27人のスカウトが集結し、フィリーズ・大慈弥環太平洋担当部長は「(メジャーのドラフトでも)全米1位に入る可能性はある」と称賛した。
9-0となった六回2死一、三塁から及川恵介捕手(3年)の右中間への適時打で試合が決まると、佐々木は笑みを浮かべて整列へと向かった。女房役の一打もあって、六回参考で四球1つのみのノーヒットノーラン。「決めてくれるかなと思っていた」と信頼感はバッチリだ。
2回完全投球だった16日の初戦・遠野緑峰戦から中1日での先発だったが、速球の威力にはむしろ磨きがかかっていた。「少し球速というか、ギアを上げました」と2回戦の最速147キロから8キロ上昇。「ストレートで空振りを奪えていた」と直球をフェアゾーンに飛ばされることは一度もなかった。
奪った13個の三振はすべて空振り。それでも手の内をすべて明かしたわけではない。この日も変化球4球種の持ち球のうち、使ったのはスライダーとチェンジアップのみ。「アドレナリンとかも関係してくるので。あまり分からないです」としつつ、まだまだ“本気”は先にある。
余力十分の投球にネット裏のスカウト陣は絶賛の嵐だ。フィリーズ・大慈弥環太平洋担当部長は「ストラスバーグ(ナショナルズ)と重なるところがある。(米ドラフトでも)全米1位に入る可能性はある」と最大級の評価。さらに「バーランダー(アストロズ)みたいになってほしい」とメジャーを代表する剛腕投手の名を挙げ、将来的にはサイ・ヤング賞を取れるほどの才能と断言した。
初視察した国内球団編成幹部らの心もつかんだ。ソフトバンク・三笠球団統括本部長が「完成もしていますけど、まだ伸びしろもあるような感じ」と舌を巻けば、ロッテ・松本球団本部長には「現時点でもプロで放れる」とまで言わしめた。
夏は過去2年連続で2試合しか戦えなかった。しかも花巻球場は昨秋に連敗した地。「その分も勝ちたいなという気持ちはありました」。ここまで2試合計8回無安打無失点で、20日の4回戦ではシード校・盛岡四と激突する。「自分のベストを尽くしていきたい」とまた一段ギアを上げる準備はできている。
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