創志学園・西149キロ!6回0封 「残り3試合全部投げる」フル回転で聖地導く

 「高校野球岡山大会・3回戦、創志学園10-0倉敷古城池」(23日、倉敷マスカットスタジアム)

 創志学園・西純矢投手(3年)が6回無失点の好投で8強に進出した。

 当たり前のようにマウンドに上がり、さすがのピッチングを見せる。3戦連続の先発で、炎天下の中でもスコアボードにゼロを並べた。そんな西の姿からは昨年の悔しさを晴らそうという、強い覚悟がのぞいた。

 「ここから中1日での連戦になってくるので、球数を少なく省エネピッチングができるように。しっかり残り3試合、全部僕が投げて甲子園に行くという気持ちでいます」

 この日は阪神らプロ9球団のスカウトが視察する中、スカウトのスピードガンで最速149キロを記録。ただスピードにこだわることなく、変化球を交えて打たせて取る投球も見せ、6回を投げて球数は65球だった。阪神・山本スカウトも「評価は変わらない。1位候補という評価」と成長をたたえる。

 西の中でも、全国の舞台で成長した姿を見せたい思いが強い。昨年の甲子園ではガッツポーズを封印されてリズムを乱した苦い記憶がある。「ガッツポーズとかいろいろあったんで、今年、甲子園に出てそういうところがなくなったところを見てもらえたら」。その気持ちが右腕を突き動かす。

 長沢宏行監督(66)は次戦の先発について「西やと思います」と話した。エースは「自分がスタミナ切れで、他のピッチャーが投げて打たれたら後悔するので」ときっぱり。フル回転で、甲子園につながるあと3つの白星をつかむ。

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