オリックス・竹安がプロ初完封 ロメロは球団記録12戦連続得点に王手
「オリックス6-0ロッテ」(17日、京セラドーム大阪)
オリックスがロッテに快勝し、3連勝とした。不思議な巡り合わせだ。「(実感は)まだ」。つかんだプロ初完投初完封星を控えめに喜ぶ。オリックス先発・竹安が2安打の0封ピッチ。くしくもこの日の同時間帯、阪神へFA移籍した西が巨人戦に先発した。方や人的補償でオリックスに来た竹安が本拠地初勝利を最高の形で飾った。
落ち着いていた。直球を軸にカーブやツーシームを効果的にちりばめる。初回は1番・荻野から左前打を許したが難なく後続を寸断。4四球などで出塁させても2併殺で打ち取る巧みな115球。二塁すら踏ませない文句なしの内容で今季3勝目だ。
球宴明けのオフ、元同僚・青柳の仲介で西と初対面した。鉄板焼きを楽しみながら花を咲かせた野球談義。「いろいろ教えていただきました。気持ちの部分だったり調整法だったり」と竹安。先輩右腕の言葉が励みだ。
攻撃でも敵を沈めた。竹安の好投を引き出したのは打線。特に助っ人の当たりが止まらない。ロメロが先制タイムリーを含む3安打2打点。11試合連続安打の好調ぶりで8月の月間成績は打率・429、20打点、6本塁打。真夏の爆発が頼もしい。
まずは初回2死二塁からロメロが左翼線への先制二塁打。三回無死三塁からは、この日2本目のタイムリーとなる左越え適時二塁打を放つ。これで勢いづき、七回無死一塁からの右前打で猛打賞。前日16日のロッテ戦では4打数1安打で3三振だったが「頭をクリアにして臨んでいるのがいいのかな」と自己分析する。
さらにこの日の三回に後藤の中犠飛でホームに返り、95年・イチローと並ぶ11試合連続得点。球団記録となる04年・谷佳知の12試合連続へあと1試合に迫った。
助っ人の活躍で火がついた打線は11安打6得点。三回に右中間適時三塁打を放った吉田正の働きも踏まえ西村監督は「ロメロにしても、正尚(吉田)にしても、(走者を)しっかり返してくれたのでね」とたたえた。
並んでお立ち台に立つ姿が頼もしい。ファンからの大歓声に竹安とロメロがそろって応えている。「(ウイニングボールは)両親に」と竹安。2人の活躍でチームは3連勝。3位・楽天とのゲーム差を3・5に縮めた。投打一丸で逆転CSに狙いを定める。