DeNA・梶谷 昇格即マジック阻止弾 ラミレス采配ズバリで2位浮上
「巨人1-5DeNA」(23日、東京ドーム)
高々と舞い上がった打球は「(切れるなと)願っていました」との思いが結実し、右翼ポール際に着弾した。3-0の二回2死三塁。5月4日の阪神戦以来の出場となったDeNAの梶谷が、一振りで昇格即スタメンに応えた。貧打打開の切り札として「1番・右翼」で打席に立った背番号3が、男を上げた。
5月6日に出場選手登録を抹消されて4カ月弱、2軍で過ごした。結果を残しても、呼ばれない。「たった4カ月で、ここまで色んな感情が湧き上がるものなんだ」。不動のレギュラーだった男に訪れた試練。湧いた思いをバットに込め「いい経験になった」と振り返ることができた。
ラミレス監督は「起爆剤として」起用を決断。その意向を伝え聞くと「毎回そうだよね。僕は爆弾じゃない」と苦笑いした。レギュラーを再奪取する自信がある。七回には中前打からの盗塁も決めた。「あのヒットはホームランよりでかい。続けないと意味がない」。安ど感はなく、次戦を見据えた。
起用がズバリ的中したラミレス監督は「どの監督にとっても、2軍から選手を上げて、その選手をいきなり使って大活躍してくれれば、すごくうれしいこと」とうなずいた。巨人の優勝マジック点灯を阻止し、広島が敗れて2位に浮上。首位は遠いが、再進撃のきっかけになり得る1勝だ。