巨人 ついにM20点灯!原監督の助言を力に…石川が代打サヨナラ弾「奇跡です」
「巨人8-6DeNA」(24日、東京ドーム)
巨人が劇的な勝利でついに優勝マジック「20」がともった。延長十一回。代打・石川慎吾外野手がDeNA・エスコバーの154キロ直球をはじき返した打球はバックスクリーン右へ飛び込んだ。プロ初のサヨナラ本塁打にヒーローは大はしゃぎ。ヘルメットを放り投げ、絶叫して本塁を踏みしめた。
一振りで決めた男は「奇跡です。絶対に何とかしようという気持ちでした。うれしいです。本当に。喉が痛いです」と興奮気味に振り返った。
5連敗中のDeNAを相手にこの日も苦戦を強いられた。一時は3点リードから逆転を許したが、諦めない姿勢、原監督の執念の采配が実った。1点ビハインドの九回2死から重信、代打・阿部が連続四球でつなぐと、坂本勇が2ストライクと追い込まれながらもしぶとく左前適時打。「阿部さんもつないでくれて、何とかしたかった」と主将は頬を緩ませた。
十一回は原監督のタクトがさえた。無死一塁で投手の田口をそのまま打席に立たせた。バントの構えで無警戒の相手から1ボール後の2球目、重信が二盗に成功。その直後、田口に代打・石川を送った。原監督から「思いきって、右に強く打ちにいけ」と耳打ちされ、意気に感じた男が最高の結果を残した。
石川の本塁打に「非常にきっぷのいい選手、彼らしさがでてよかった」と会心の笑顔。リーグ制覇した14年以来のマジック点灯。最短で9月6日に悲願の優勝達成も「もうちょっと、小さな数字になったら言いたいことがあるけど、まだ大きすぎる」と原監督。慢心はないが、5年ぶりのVへ間違いなく大きく前進させる劇勝となった。