DeNA・20歳の山本がサヨナラ打ァ!今季リーグ最長4時間58分死闘にケリ
「DeNA7-6ヤクルト」(28日、横浜スタジアム)
ベンチ裏に勝利の雄たけびが響く。延長十二回、今季リーグ最長となる4時間58分の死闘に終止符を打ったのはDeNAのプロ2年目、20歳の山本だ。ベンチ入り野手最後の一人だった男が最高の仕事を果たし3連勝。首位・巨人とのゲーム差「5」を維持した。
延長十二回、2死満塁の場面から代打で登場。カウント2ストライクと追い込まれながらも、3球目の外角変化球を逆方向へはじき返した。プロ入り初はもちろん、野球人生でも初めてのサヨナラ打。ラミレス監督は「あれを何かと言うと『プロの打者』だ」と最大級の賛辞を送る。
「感情では表せないくらいうれしいです!」と叫んだお立ち台での声はしゃがれていた。「ガッツポーズで叫びすぎておかしくなった」とはにかむ。18時5分から開始した試合。初回からベンチを温めていたが、「元々スタメンで出る選手じゃない。(集中力を保つのは)当たり前のことなんで。いつ呼ばれてもいいよう準備していた」と涼しい表情。たゆまぬ姿勢が土壇場でチームにサヨナラ勝ちを呼び込んだ。
これで3連勝と波に乗ってきた。「チームを勝たせられる選手になりたい」と力を込めた若武者の一打が勢いを加速させ、首位・巨人を追走する。