西武・辻監督「チャンスいっぱいある」マジック点灯許すも前を向く
「西武2-3ソフトバンク」(12日、メットライフドーム)
高々と舞い上がった山川の飛球が中堅牧原のグラブに収まった。ミラクルを期待したファンの歓声が消えた。西武はたった1日で首位陥落。その瞬間、自力優勝の可能性が消滅し、ソフトバンクにマジック12が点灯した。投手戦から終盤の息詰まる攻防。1点差に泣いた。
ゲームは八回に動いた。七回まで無失点の十亀に代え、勝ちパターンの平井を投入。グラシアルに先制ソロを浴び、さらにもう1点失った。
さかのぼれば、七回1死二、三塁を逃したのが痛かった。栗山、外崎が連続三振。「先に点を取っておければ」と辻監督が悔やんだ場面だ。八回にようやく秋山の一打で1点差。また2点差に広げられ、九回に中村の29号ソロが飛び出したが、常に後手を踏んだ。
ソフトバンクとの直接対決最終戦に敗れ、12勝13敗と負け越し。マジック点灯を許したが、ゲーム差0・5と悲観することはない。指揮官は「チャンスはいっぱいあるでしょ。気持ちを入れ替えて、目の前の相手に負けないように」と前を向いた。勝ち進めば、きっとV2への道は開ける。