西武・メヒア、サヨナラM4弾 優勝へ獅子奮迅の3連勝!
「西武5-3楽天」(20日、メットライフドーム)
よほど確信があったのだろう。白球の空中遊泳を楽しむように、西武・メヒアはゆっくりと一塁へ走った。同点で迎えた九回1死一塁。代打で左翼席へのサヨナラ6号2ラン。今季9度目のサヨナラ勝利で、優勝マジックを「4」とした。
7月25日の楽天戦以来の一撃は、来日6年目で初のサヨナラ本塁打。ホーム付近で仲間たちの手痛い祝福を受けると、少し目元を潤ませた。「難しい試合でチームを助けられてうれしい」。勤勉で実直な男らしく、お立ち台で喜びをかみしめた。
かつてのキングながら、今は出番が限られている。それでも“ひと振り”でチームを救ってきた。特に、楽天のストッパー松井からは今季だけで3発目。辻監督は「とっておきだよ。松井にはメヒアだから」とうなずいた。
試合後、全選手が集合して本拠地での最終戦セレモニーが行われた。リーグ優勝しながら、昨秋のクライマックスシリーズではソフトバンクに敗れた。終戦後にファンの前で号泣した辻監督はこの日、改めて誓った。「(優勝は)そこまで来ています。残り5試合で、必ず2連覇を達成します」。最短Vは22日。ホームの大歓声を“力水”にして、頂点へ駆け上がる。