西武・平井 稲尾超えパ新記録79戦登板も沈む…逆転負けでも1歩前進M3
「楽天6-1西武」(21日、楽天生命パーク宮城)
球史に名を刻むマウンドに悪夢が待っていた。稲尾和久(西鉄)のパ・リーグ記録を更新する79試合目の登板に臨んだ西武・平井が沈んだ。2番手で登板し、1死しか取れず、プロワーストの5失点。4敗目を喫した。「言うことないです。僕のせいです」。全ての責任を背負い込み、帰りのバスに乗り込んだ。
1点リードの八回に登板。先頭の代打藤田に右翼ポール際への同点ソロを浴びた。さらに2安打で1死一、三塁とピンチを広げ、浅村を申告敬遠。満塁策を選んだ辻監督は「浅村はあの場面では外野フライで1点を取りにくる。(次打者のブラッシュは)三振や内野ゴロのゲッツーが取れる。1点も5点も一緒。勝負を懸けたから」と明かした。
その“勝負”に敗れた。平井はフルカウントからブラッシュに押し出し死球。勝ち越し点を与えた。リリーフした野田、国場も楽天打線の勢いを止められず、この回だけで計6点を失った。
自慢の打線も元気がない。六回まで福井と辛島のリレーにわずか1安打。七回に木村のスクイズ(記録は犠失)で1点を奪ったが、3安打のみに抑え込まれた。
デーゲームで先にソフトバンクが敗れ、西武のマジックは3に減った。胴上げは最短で23日。V2ロード最後の山を乗り越える。