巨人・阿部と惜別の真っ向勝負!阪神・藤川が好敵手にオール直球「寂しいですね」
「阪神5-0巨人」(24日、甲子園球場)
惜別の思いがマウンドの阪神・藤川を支配した。伝統球団に身を置き、チームのために骨身を削ってきた二人に流れる時間。今季最後となった伝統の一戦のクライマックスは、虎の守護神と今季限りで現役引退を決断した巨人・阿部との対決だった。
5点リードの九回、先頭で代打・阿部。カウント2-1からの直球は大きな放物線を描き、あわや本塁打の大ファウルとなり、最後は146キロで空振り三振。見る者全てを楽しませる別次元の勝負に「プロ野球ならではですよね」と藤川は笑顔を見せた。
試合前には阿部とグラウンドで会話。「巨人の大黒柱だったわけですから。そこに立ち向かっていくのは自分たちとしては宿命だったので」と宿敵として戦い抜いた激闘を振り返った。これが最後の対戦になる可能性もあり「寂しいですね」と球児。CS進出なら、再び顔を合わせる機会が訪れる。「まずはもう一回対戦できるように頑張りたい」。その日を実現させるため、守護神は最後まで力を振り絞る。