巨人・阿部 引退記念試合を沢村との“ポカリ事件”で演出→捕手交代 ファン大歓声

 2回、この回から代わった沢村(左)の頭をたたくふりをする阿部(撮影・園田高夫)
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 「巨人-DeNA」(27日、東京ドーム)

 巨人・阿部慎之助捕手が、引退記念試合を“ポカリ事件”で演出。二回で捕手から一塁手へポジションを移した。

 二回、マウンドには中大の後輩でもある沢村が登場。場内にはふたりの母校である中大校歌も流された。そして、先頭ロペスの初球を投じる前に、沢村が阿部のサインに2度、3度と首を振った。すかさず阿部がマウンドに向かい、頭をはたこうとした後、すぐに笑顔となり、握手をかわした。

 スタンドはどよめいた後、大歓声。そして、原監督がベンチを出てポジションの変更を告げ、阿部は沢村の球を受けることなく、一塁へポジションを移した。

 12年の日本シリーズでは、阿部がけん制のサインを見落とした沢村の頭をはたく“ポカリ事件”があったが、この出来事をほぼ再現した演出で、ファンを盛り上げた。

 巨人の大功労者である阿部の引退を受けて、「ありがとう慎之助」と銘打たれた試合。阿部は1580日ぶりのスタメンマスク。一回はマシソンとのバッテリーで、2番ソトの打席で2球目のファウルチップがマスクを直撃。すさまじい衝撃に阿部は苦笑いを浮かべ、打席のソトから声をかけられた。

 阿部は引退会見で受けたい投手を問われ、「たくさん優勝も経験して、日本に長くいるマシソンかな。首に激痛が走った時も、投手はマシソンだったので。沢村も捕って、また頭をひっぱたいてやりたいなと思う」と語っていた。

 3番佐野の打席では二盗を仕掛けられ、阿部も二塁へ送球したが、間に合わず。それでも得点圏に走者を背負ったが、後続は抑えて無失点。マシソンとがっちり握手した。

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