巨人・阿部 最後まで最高で~す!引退記念試合で一発!東京D有終406号
「巨人6-4DeNA」(27日、東京ドーム)
ベンチに下がる背番号10に、いつまでも声援が降り注いだ。「ありがとう慎之助」と銘打たれた引退記念試合。巨人・阿部が本拠地最終戦に4年ぶりに「4番・捕手」として先発出場。長嶋茂雄終身名誉監督も見守る中、八回に交代するまで絶えず笑顔で観客を魅了し続けた。
先発は25日の引退会見で再コンビ結成を熱望していたマシソン。「色んな事をかみしめながら食らったよ」。ソトのファウルチップがマスクを直撃して苦笑い。それでも後続を抑え、久々のマスク越しの景色を楽しんだ。
2番手の中大の後輩・沢村とは“ポカリ事件”を再現した。12年の日本シリーズで、サインを見落とした沢村の頭をはたいた名場面と同様、マウンド上の右腕に近寄った。あの時と同じく右手を振り下ろしたが、頭に当たる直前で止めて笑顔で握手。「社会全体でパワハラが問題だしね」とニヤリと笑って“解説”した。
打棒も健在だった。坂本勇の40号ソロで1点差に詰め寄った四回には「感無量ですね」と通算406号本塁打となる同点7号ソロでアベック弾を放った。原監督が「85年の歴史で史上最強の捕手」と称賛するスラッガーの姿に、涙を流すG党の姿もあった。しかし阿部に涙は早い。「今日も感極まるところはあった。でも、日本一になってから泣く」。最後の大仕事に取りかかる。