中日・松坂が退団 僕もいちゃいけない…チーム去る“恩人”に追随
中日の松坂大輔投手(39)の退団が4日、決まった。松坂はこの日、ナゴヤ球場を訪れ、加藤宏幸球団代表(60)と会談。退団を申し入れ、了承された。球団側は来季契約する意向を伝えていたが、チームを離れる決断を下した。松坂の希望で、戦力外通告という形での決別。平成の怪物は現役続行を希望しており、古巣の西武が獲得調査に乗り出す。
平成の怪物が言葉を詰まらせた。「この1カ月弱、本当に悩みましたけど…」。沈痛な表情が、要した時間が、決断の難しさをうかがわせた。およそ30分の会談。退団という形で決着が付いた。
3日午後に加藤球団代表に連絡を入れ、意思を伝えたという。決定打は昨年までチームの指揮を執り、中日に迎え入れてくれた森繁和SD(64)と友利結国際渉外担当(52)の退団だった。
「ホークスをクビになったとき、2人に声をかけてもらって、ドラゴンズに拾ってもらった。その2人が退団することになったのを聞いて、僕もいちゃいけないなと思った」
9月1日に行われた球団側との最初の会談。松坂は現役続行の意思を伝えた。同月中旬には与田監督と松坂が会談。契約を結ぶ方向へ傾いた。だが、同27日の2度目の会談で、今季推定年俸8000万円から減額制限を超える大幅ダウンを提示されたもようで、本当に必要とされているか疑問を抱いたようだ。そこへの2人の恩人の退団。「残り少ない野球人生を考えたときに、外に出るのがいいんじゃないかなと思いました」と決断を下した。
「球団には感謝の思いしかありません。またグラウンドで会えるように頑張っていきたいと思います」。平成の怪物は新天地で復活できるか。