京大 押し出し死球でサヨナラ勝ち!19年ぶり最下位脱出 単独4位に浮上
「関西学生野球、京大3ー2同大」(14日、ほっともっとフィールド神戸)
2回戦2試合が行われ、京大と関大が勝利した。京大は延長十回にサヨナラの押し出し死球で逆転勝ちを収め、00年秋以来となる勝ち点2と最下位脱出を確定させ、単独4位にも浮上。全日程終了の京大は、同校初の春秋年間7勝を記録しただけでなく、第8節に立命大と対戦する同大の結果次第で、82年の連盟発足後初の4位が確定する。関大は逆転勝ちで4季ぶりの優勝に望みをつないだ。
歴史的な1勝は体でもぎ取った。延長十回2死満塁、思いを託された岩城孝典内野手(2年・嵯峨野)が、右足に死球を受けて劇的なサヨナラ勝ち。歓喜の輪が広がり、青木孝守監督(65)は「ずっと歴史を変えようというのを言ってましたから」と目を輝かせた。
チーム一丸の思いを体現したのが、主将の西拓樹内野手(4年・西京)だ。1点を追った八回に逆転2ランを放った主将は「部員80人をまとめる難しさもありました」と振り返る。6月中旬から9月22日の第4節2回戦の近大戦に勝利するまで、練習試合を含めて引き分けを挟み悪夢の33連敗。その苦しみを乗り越え、自身の“引退試合”を勝利で飾った。
「(苦しい時期も)下回生が、4回生が練習しやすいようにやってくれました。最高の形で終われました。中学、高校とずっと負けて終わっていて、勝って終われたので」と西。この日で自身の野球人生も一区切り。連盟発足後初の4位が確定するかは他力となるが、前節からの4連勝を果たし、笑顔で最後の一日を締めくくった。