令和初のドラフト 笑った球団は?ヤクルト、広島などが「満点以上」

 「プロ野球ドラフト会議」(17日、グランドプリンスホテル新高輪)

 令和初のドラフト会議が終了し、支配下と育成を合わせて計107名が指名された。

 ドラフトの成果が示されるのは来年以降。それでも、会議後には好投手を引き当てたヤクルトやロッテ、単独指名に成功した広島やDeNAに“100点”の笑顔が目立った。

 ヤクルトは1位で星稜・奥川恭伸投手を指名。2位以下も日体大・吉田大喜投手、創価大・杉山晃基投手、大商大・大西広樹投手と、奥川を含めて本格派の4右腕を指名。弱点の投手力を補い、高津監督は「満点以上」と笑った。

 中日は与田監督のゴッドハンドがさく裂。昨年の根尾に続いて1位で地元の東邦・石川昂弥内野手の交渉権を獲得した。「(スカウト活動の)1年間の集大成。どんなことをしても引かないと、と思った」と満足げ。2位は大商大でノーヒットノーランも達成した左腕・橋本侑樹投手、3位も即戦力の東芝・岡野祐一郎投手。育成枠で高校時代はバレーボール部の名古屋大・松田亘哲投手も指名し、与田監督は「石川もそうですし、地元ファンも期待すると思う」とうなずいた。

 ロッテは4球団競合の末、大船渡・佐々木朗希投手の交渉権獲得。超目玉を引き当てた井口監督が「魅力はスピードボール。プランを立てて育てたい」と興奮気味。2位以下は捕手、内野手、外野手をひとりずつ、4位は地元の専大松戸・横山陸人投手も指名した。

 広島は1位指名で大学ナンバーワン右腕の明大・森下暢仁投手を一本釣り。2位では宇草孔基外野手。3、4位では高校生も指名し、松田オーナーが「100点以上。(一本釣りは)想定しなかった」と振り返った。

 同じく、DeNAは桐蔭学園・森敬斗内野手を単独指名。2位では立命大の左腕・坂本裕哉、3位では右スリークオーターの明大・伊勢大夢と、タイプの違う2投手の交渉権を獲得。ラミレス監督は「非常に満足している」と納得した。

 投手力に課題のある西武は大船渡・佐々木朗希投手を外した後に即戦力の東芝・宮川哲投手の交渉権を獲得。上位3選手を社会人、独立リーグの投手で固めた。

 ソフトバンクは工藤監督が「(チームに)左打者がそろってきている。右打者がほしかった」と説明した通り、1位で石川を外した後、JR西日本の佐藤直樹外野手の交渉権獲得。2位以下も大学ナンバーワン捕手と評価された東海大・海野隆司捕手など野手中心のドラフトとなった。

 佐々木を外した楽天は1位で俊足巧打の大阪ガス・小深田大翔外野手、2位で智弁和歌山の黒川史陽内野手を指名。石井GMは「(東邦の)石川君も評価していた。ただ、そんなにプランから離れてない選手がそろった」とした。

 日本ハムは佐々木を外した後、JFE西日本・河野竜生投手を外れ1位で指名。支配下7選手のうち、高校生は3位の京都国際・上野響平内野手だけ。即戦力重視となった。

 一方、阪神、巨人、オリックスは結果的に将来性重視となった。

 阪神は上位5位までが高校生の指名でこれは53年ぶり。創志学園・西純矢投手、履正社の井上広大外野手ら甲子園で活躍した選手がそろい、阪神の矢野燿大監督が「楽しみがあるじゃないの」と納得顔。大舞台での「場数」と、チームが必要としている「フィットしていくという部分」の両方を考慮した結果と明かした。

 オリックスは石川、河野を外して1位は興南・宮城大弥投手。2位も駿河総合の紅林弘太郎内野手で高校生。育成選手も最多8人を指名した。

 巨人は奥川、宮川を外して将来性にかじを切り、昨年と同じく6選手のうち5人が高校生。1位では青森山田の本格派右腕・堀田賢慎投手、2位ではJR東日本の太田龍投手を指名。原監督は「バランスのいいドラフト。将来が楽しみ?そう思います」とし、3位で指名した常総学院・菊田拡和内野手については「和真(岡本)に勝るとも劣らない」と評価した。

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