ソフトバンク先勝!千賀 阿部弾のみ7回1失点!山口とのノーヒッター対決制した
「日本シリーズ・第1戦、ソフトバンク7-2巨人」(19日、ヤフオクドーム)
「SMBC日本シリーズ2019」は19日、ヤフオクドームで開幕し、ソフトバンクが第1戦を制した。3年連続で同シリーズの開幕投手を務めた千賀滉大投手(26)が7回1失点の好投で、巨人・山口との“ノーヒッター対決”に勝利。日本シリーズでは本拠地13連勝となり、19年越しのリベンジへ好スタートを切った。巨人は今季限りでの引退を表明した阿部慎之助捕手(40)が先制アーチを放つも投手陣が崩れた。
3年連続で日本シリーズ開幕を担った“3軍1期生”の千賀が、セの覇者・巨人相手に7回3安打1失点。粘りの投球で大事なシリーズ初戦の白星を呼び込んだ。
プレーボール直後の剛球は159キロ。それでも、しっくりとこない自分がいた。TV中継との連動で、イニング間にCMが入り、それが終わったタイミングでプレーボールがかかる。そのため、いつものイニング間よりも“間”ができてしまい「よけいなことを考える時間が…。緊張したし、落ち着かなかった」と明かした。
二回、巨人・阿部に先制弾を許したが、直後にグラシアルが逆転2ランを放ってくれた。以降は「2点目を取られないように」。三回には2四球と暴投で2死一、三塁とされたが、4番岡本を156キロの直球で詰まらせての遊ゴロ。2点リードの七回2死二、三塁では代打・重信を147キロのカットボールで見逃し三振に仕留め、マウンドでほえた。
「3軍制」を本格稼働させて9年目。発足当時、スカウト部長だった小川2軍監督が、隠れた逸材・千賀の情報をキャッチ。録画したビデオを見て「進学したら、4年後に1位で競合になる素材だと思った」と小川2軍監督は言う。埋もれた逸材を発掘し育てるシステムから生まれた“最高傑作”だ。
3年連続となる日本シリーズ開幕投手は、巨人・堀内、阪急・山田に並ぶ記録だ。「光栄です。今年は(王)会長も巨人とやりたいと言っていた」。福岡移転後、9度目の日本シリーズで“セ界6球団制覇”に向けた初陣で、巨人・山口との“ノーヒッター対決”を制し、エースの責務を果たした。
「本当に、あと3つ勝って、日本一になれるように頑張りたい」と力を込めた千賀。日本シリーズ3連覇、そして「ON対決」の雪辱へ、最高のスタートを切った。